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フルアニメとリミテッドアニメの違いは?メリット・デメリット、活用成功事例を解説

フルアニメとリミテッドアニメの違い

こんにちは!幅広い制作領域を武器に「新たな驚きと感動を作る」制作会社ジーアングル ブログ編集部です。

大成建設株式会社やマルコメ株式会社のような、細部までこだわった美しいアニメCMを目にした時、「自社でもこんな情緒的で心に残る表現をやってみたい」と胸を熱くしたことはありませんか?

しかしいざ、予算や納期など具体的に検討を進めていくにつれ、「あんなにぬるぬる動くアニメ、一体いくらかかるんだ……?」と足踏みしてしまうことも。

そんな時に思い出したいのが、古くから国内外で親しまれている「リミテッドアニメーション」という手法です。

今回は、フルアニメとリミテッドアニメの違いをはじめ、それぞれの手法がハマる用途や、アニメCMの活用事例をご紹介します。

「アニメCM=フルアニメーション」だと思い込んで諦めてしまうのはもったいない!ぜひご覧ください。

目次

フルアニメーションとリミテッドアニメーションの違い

フルアニメーション(以下、フルアニメ)とリミテッドアニメーション(以下、リミテッドアニメ)の最大の違いは、1秒あたり使われる作画枚数です。

スクロールできます
フルアニメリミテッドアニメ
1秒あたりの枚数24枚8枚
動きの特徴滑らかで実写に近い表情や手など、要所要所で表現
制作コスト※1,500万円~200~500万円
※ジーアングルの場合。制作内容により変動します。

フルアニメは1秒間に24枚の作画を使用します。
劇場版レベルやディズニー作品など、クオリティの高さやリッチ感を求める際に採用されるのがフルアニメです。

一方のリミテッドアニメは1秒間に8枚の作画を使用し、これは基本的なTVアニメの作画枚数とされています。

この作画枚数の違いが、動きの滑らかさや映像美の違いとして現れ、制作費用・期間や効果的な用途の違いに繋がるのです。

フルアニメーションとは

フルアニメとは、1秒を24コマ(フレーム)としてすべてのコマに異なる絵を描く、アニメーション制作における伝統的な手法です。

1秒間に使う絵は24枚で、リミテッドアニメと比べてなんと3倍の枚数が使用されています。

フルアニメーションのメリット・デメリット

フルアニメのメリットは、なんといってもリッチ感でしょう。
キャラクター表現の豊かさ、映像全体の描画の緻密さは、見ている人の感動を呼びます。
(同時に、アニメ好きはおそらく「(費用を)一体いくらかけたんだ」と震えています。)

また、映像としての品質の高さにより流行に左右されにくいため、何年も長く使い続けられる点もポイント。

一方で、制作時間やコストが膨大になりがちなのは明確なデメリットです。
フルアニメは正直かなり高いです。数か月かけて貯めたバイト代数十万円を自動車学校に払う大学生の心境と似た覚悟のいる金額です。

フルアニメ制作部隊を擁する弊社でも、予算は最低1,500万円〜、制作期間は最低でも半年でご案内しており、
これより低予算・短納期の場合はリミテッド表現を取り入れてなんとか…制作できることもあれば、そもそもお受けできないこともあります。

プロモーション等にアニメを取り入れるとしても、スピードや制作本数を求められる場面に向かない点は注意が必要です。

リミテッドアニメーションとは

11秒あたりなど、一部リミテッドアニメで表現

リミテッドアニメとは、1秒間の作画枚数を8枚で描く手法です。

動かない部分は固定したまま、口や目、手など繊細な表現が必要な部分だけを動かします。

3コマごとに絵が変化する特徴から「3コマ打ち」と呼ばれることもあり、「鉄腕アトム」でも3コマ打ちが採用されています。

「コマ打ち」とは
1秒間(24コマ)のうち何コマごとに新しい絵を入れるかを示す指標。
全24コマに絵を入れるフルアニメは1コマ打ち、24コマに8枚の絵を入れるリミテッドアニメは3コマ打ちと呼ばれます。

リミテッドアニメーションのメリット・デメリット

リミテッドアニメは、予算と納期が限られたなかでも「アニメを取り入れてみたい」という声に応えることのできる柔軟さが一番のメリットです。

たとえばジーアングルでは、通常数十名規模のフルアニメ制作に比べ少人数となる、クリエイター1~5人体制での制作により、
ただ予算を抑えるだけでなく、トレンド性やファッション性のあるアニメを制作しています。

一方、フルアニメと比べて動きが制限されるため、繊細さや重厚感など、映像自体のリッチ感を出すのは苦手。

品質の高さをアピールしたい場面でリミテッドアニメを使用すると、思った反響を得られない可能性があります。
(紙芝居ほどではありませんが作画枚数が少ないことは事実ですので、手抜き感や低予算を察せられてしまうことも。)

フルアニメとリミテッドアニメはどう使い分ける?

ここまでフルアニメとリミテッドアニメの違いや、強み弱みをご紹介しましたが、
「じゃあ、どんな時にフルアニメ/リミテッドアニメがいいの?」
という疑問にお応えすべく、使い分ける際に考えたいポイントを3つ解説します。

※なお、実際の制作現場では「フルアニメの制作」であってもすべてのカットが常に24枚で描かれるわけではなく、シーンに応じて2コマ打ちや3コマ打ちを使い分けています。

没入感か印象か

激しいアクション、迫力のある動き、キャラクターの細やかな表情の変化、光の揺らぎや髪のなびき───

ブランドムービーなど、大成建設さんのCMのように言葉以上に映像で語る、没入感を作りたい・追求したい場面ではフルアニメが適しています。

一方、あえて動きを止める・タメることにより、ここぞという瞬間を際立たせたい・印象付けたい時にはリミテッドアニメがおすすめです。

動きとして見せない箇所がフルアニメよりも多いので、視聴者の想像力に委ねる余白が生まれ、おしゃれさやエモさにも繋がります。

資産価値か情報の鮮度か

制作に数ヶ月〜年単位の時間を要するフルアニメを、単発のCMで使い切りにするのはもったいないですよね。

数年スパンで活用し続ける「ブランドの顔」となるような、長い目で見て資産となる映像、ブランディング投資先としての役割を求めるならフルアニメが適しています。

一方で、作画枚数を絞りつつ少人数体制でクリエイターの個性を活かすリミテッドアニメは、クリエイティブの密度を保ちながら、ある程度制作期間をコントロールできるのが特徴。

トレンドの変化が激しいSNS広告や、季節ごとのキャンペーンなど、スピード感とクオリティの両立が求められるシーンに適した手法といえます。

予算・納期・費用対効果

制作に関する物理的な要件が、場合によっては一番影響するポイントかもしれません。

フルアニメは莫大な作画枚数が必要なため、予算も納期も「物理的な最小値」が高く設定されます。

「来月のキャンペーンに間に合わせたい」「限られた予算で収めたい」といった条件下では、そもそも選択肢に入らない(入れられない)でしょう。

リミテッドアニメは動かさない部分を作ることで、見せ場やキャラクターデザインの質に予算を集中投下できます。

限られた予算内で最大限のインパクトを出す、「安っぽく見せない、むしろリッチに見せる」ための工夫こそ、リミテッドアニメの醍醐味といえますね。

フルアニメとリミテッドアニメ、どんな用途に向いてる?

ここまでご紹介してきたように、「フルアニメだから良い」「リミテッドアニメは手抜き」という優劣はありません。

どちらの手法が優れているかではなく、それぞれの表現上の特徴を元に「どんな読後感を与えたいか」で選ぶのが大切です。

ここではそれぞれに合った用途をご紹介します。

フルアニメ向き

大きな予算と期間をかけ、圧倒的な没入感を作るフルアニメーションは、「理屈抜きでファンになってもらう」「既存のイメージを変える」ようなブランディング施策に最適です。

映像としての美しさ、完成度の高さはブランドのプレミアム感や信頼性をアピールする際にも効果的で、企業のCM、特にテレビCMに適しています。

  • 企業ブランディングCM
    大成建設やマルコメのように、企業の姿勢や想いを言葉以上に映像で伝え、視聴者の記憶に残す。
  • 採用ブランディング動画
    業界イメージの悪さを払拭する、専門的すぎる職務内容をわかりやすくし興味を持ってもらうなど、求職者の認知や母集団形成に。
    業界業種によっては、アニメを使っていること自体が若年層の印象付けになることも。
  • 周年記念・グローバル向け映像
    50周年、100周年といった節目や、言葉の壁を超えクオリティの高さで「企業の信頼感」を世界にアピールしたい場合。

リミテッドアニメ向き

フルアニメよりも予算や制作期間を抑えられることから、スピード感やトレンド性を求められる場面に適しています。

CMにおいては、テレビCMよりもWeb CMやSNS広告向きといえます。

  • SNS広告・キャンペーン動画
    タイムラインで一瞬で目を引き、5秒〜15秒という短い時間でインパクト強く伝えたい場合。
  • 企業説明・タクシー広告
    複雑な仕組みや可視化しづらいサービスを「分かりやすく、かつ退屈させずに」伝えたい場合。図解(インフォグラフィック)との相性も◎。
  • キャラクター主体のポップな表現
    自社キャラクターの活用など、決めポーズやテンポ感といったキャラクターの個性を重視し、動きの滑らかさよりもデザインの可愛らしさや面白さを際立たせたい場合。

企業のアニメ活用例

フルアニメとリミテッドアニメの違いから、各手法に合った用途までを解説してきました。

ここでは、アニメ活用事例を5つご紹介します。
(先述のとおり、フルアニメとリミテッドアニメを同時に採用されるケースも多くありますので、本項ではアニメという広い枠での活用・成功事例のご紹介とさせてください…!)

※再生数等の数字は2026年1月時点

他社成功事例①:マルコメ株式会社

「マルコメ 料亭の味」シリーズは、家族のストーリーと共に味噌の温かみを表現した作品です。

こちらの「マルコメ 料亭の味 液みそ いつまでも一緒に篇」は、2020年1月の公開から約6年間でYouTube約250万回再生を記録。
企業のアニメCM成功事例の一角を担う名シリーズといえるでしょう。

他社成功事例②:Z会

本作は受験生の葛藤を描いたアニメCMです。

大成建設株式会社のアニメCMも手掛けた新海誠監督とのコラボ作品で、キャラクターデザインは「とらドラ!」の田中将賀氏、楽曲は関西出身のシンガー・やなぎなぎ氏が担当。

2014年2月の公開以降、再生回数は約1,400万回に及び、ブランドイメージ刷新に貢献しています。

他社成功事例③:株式会社島津製作所

創業当時となる1877年の京都を舞台に、創業者である島津源蔵の想いを現代へ語り継ぐ、創業150周年記念アニメです。

本作は京都アニものづくりAWARD 2025の「オリジナルコンテンツ部門」で銀賞を受賞しています。

自社成功事例④:有限会社玉家質店

質屋の「手元の品を質に入れてお金にする」特性を「預けた品を迎えに行く」という概念に置き換えた、壮大なファンタジーアニメーションCMです。

TVアニメ「俺だけレベルアップな件」などで作画監督を務めた菅野芳弘氏を起用、背景美術には実際の店舗レイアウトや小物を再現しています。

本作を含むアニメCM5作品をYouTube広告で運用することによって、20代、30代の利用者増加と認知度向上に繋がるとともに、質の預かりが十数年ぶりに前年度を上回る結果に。

5作品のYouTube累計再生数は100万回を突破し、本作は第3回 アニものづくりアワードにて丸山正雄賞(特別賞)を受賞しています。

自社成功事例⑤:株式会社共栄鍛工所

鍛工業の大激戦区業界である「燕・三条エリア」を拠点とする同社では、国内トップシェアを誇る一方、一般認知度の低さから大手有名企業へ若手人材が流れてしまう採用課題がありました。

そこで、鍛工業という若者にはイメージが付きづらい業種を拡大解釈し、ハイクオリティなロボットアニメ風CMを制作するとともに、X(旧:Twitter)などのSNSやYouTube、地元地方局でのTVCM放映をご提案。

CMを観た人々から絶賛する声が多数寄せられ、市内での認知率が大幅に向上、応募数が前年比2倍という結果となりました。

また、本作は第1回 京都アニものづくりAWARDオリジナルコンテンツ部門にて銀賞を受賞しています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ブランドの世界観を無限に広げられるアニメ。とはいえ、
「大企業みたいな予算はうちじゃ出せないよ」
「アニメやエンタメは好きだし、自社のPRでも取り入れられたらいいんだけどなあ」
といった不安や悩みは尽きないですよね。

大切なのはどちらが優れているかではなく、「今の自社の課題/条件に対して、どちらの表現が最適なのか」を見極めること。

「ぬるぬる動くこと」が、必ずしも「伝わること」とイコールではないのです。

本記事を参考に、ぜひあなたに合ったアニメ活用を探してみてくださいね。


「自社にはどっちが合っているのか分からない」「この予算でどこまでできる?」といった悩みを、制作のプロにぶつけてみませんか?

テレビシリーズや劇場版アニメと比肩する高品質なフルアニメーションの社内制作体制を持つ私たちジーアングルは、お客様の予算や用途に応じたアニメ表現を、特定の表現に偏ることなくご提案しています。
(叶えたい内容によっては、実写の方がいいかもしれませんし、映像よりイラストの方が合っているかもしれません。)

さらに、制作したアニメーションをSNS活用に向けた「縦型動画」として最適化することも可能。媒体の特性に合わせた見せ方まで、トータルでサポートいたします。
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